「How Many More Times」は2005年にken yokoyamaがリリースした1stシングル。
アルバム名と同じタイトルの「How Many More Times」という曲はMVにもなっている。「あとどれくらい」辛い現状と向きあわなければいけないか、というメッセージを歌っている歌詞です。
ken yokoyamaは精神疾患でHi-standardの活動休止をし、ken yokoyamaとしてのソロ活動をはじめます。
全体的に暗めの雰囲気がただよう1stアルバムリリース後、このシングルが発売されました。
歌詞の意味あいは作曲者にしかわかりませんが、Hi-standardでの活動からソロ活動をスタートしてからの様々な戦いの中の葛藤を歌っているようにも感じます。
How many more times
Must I stand there silent
While I bear this weight alone
I’m really not that strong
あとどれくらい
ここで黙って立ちつくさなきゃいけないのか
この重圧にひとりで耐えながら
おれはそんなに強くないよ
歌詞の英語は簡単な表現が多いです。この曲のリリースから10年以上が経ちますが、今でもライブで演奏される人気曲です。デビュー当時の楽曲を観ると、他の楽曲への感じ方も変わってきます。
How Many More Times:CDジャケット
CDジャケットはこんな感じです。ハイビスカス・ウクレレ・象と、南国をイメージするようなかわいいジャケットです。
そして収録されている楽曲はこんなかんじ。
- Ricky Punks
- How Many More Times
- I Go Alone Again
- I’m Not In Love
1曲目の「Ricky Punks」はRicky(リッキー)という架空の人物について歌った曲です。リッキーがパンクロックのライブに出かけた話です。
パンクに振る舞っているつもりだけど、パンクの本質をわかっていないリッキーをさとすような歌詞の曲です。
「パンクってのは服でもタトゥーでもないんだぞ」と。
このRicky Punksですが、この後にリリースされたCDでシリーズ化されており、Ricky PunksⅡ・Ⅲもあるんです。
Ricky PunksⅢは東日本大震災がきっかけで生まれた楽曲です。シリーズ全てが架空の人物のリッキーについて歌われた曲ですが、Ricky PunksⅢではken yokoyama自身と重ね合わせて歌われています。
震災と闘うパンクスの歌です。
そして2曲目はCDタイトルになっている「How Many More Times」で、3曲目の「I Go Alone Again」につづきます。
これはセルフカバーのような曲です。ken yokoyamaの1stデビューアルバム「The Cost Of My Freedom」の1曲目に「I Go Alone」という曲が収録されています。
「I Go Alone」アコースティックギターで少し悲しい雰囲気で演奏されている曲なんですが、ライブで演奏する際にはアレンジがされてバンドミュージックになっていました。
そのライブバージョンを音源化したのがこの「I Go Alone Again」です。
そして最後の4曲目がカバーソングの「I’m Not In Love」です。I’m Not In Loveはイギリスの10ccというバンドの曲で、1975年にリリースされてから、様々なアーティストにカバーされている名曲です。
ken yokoyamaは各CDに1〜2曲程度カバーソングを収録しています。I’m Not In Loveは原曲のゆったりとした印象とはかけ離れていて、疾走感のあるパンクカバーになり別の良さがあります。
How Many More Times:感想まとめ
4曲しか収録されていないCDにもかかわらず盛り沢山です。
MVになっている代表曲How Many More Times、ken yokoyamaのキャリアの中で進化していく「Ricky Punks」
そしてken yokoyamaがソロ活動をはじめた1stアルバムの最初の曲が「I Go Alone」でした。当時ken yokoyamaは奥さんに、「パンクバンドがソロ活動をはじめて、アコースティックが1曲目じゃ聞いてもらえないよ」と言われたそうですが、「この曲が1曲目じゃないといけないんだ」という意志をもっていたようです。
そんあ思い入れのある「I Go Alone」が、バンドメンバーとのライブを重ねていくことで「I Go Alone Again」に昇華された。もうひとりじゃないという思いで聞ける曲だ。
そして最後のパンクカバーの「I’m Not In Love」と、どの楽曲も違った楽しみ方だできる作品になっている。