かっこいいバンドを見つけた。
オーストラリアのパンクバンド「LOCAL RESIDENT FAILURE」
メロコアっぽく、早くて短くてメロディックなサウンドがとても良い。
パンクロックもメロコアに全く興味が無い人も聞いてみてほしい。
歌詞はすべて英語だから、英語が分からないと歌詞の意味は分からない。
でもそれがいいと思ってる、早くてメロディーがきれいな曲は歌詞のメッセージが伝わらない方が音として楽しめることもある。
このバンドを知ったきっかけはたまたまYouTubeで関連動画でてきたこのMVだ。
ハイスタとかNOFXが好きな自分にはドンピシャで好きなバンドでした。
歌詞は冒頭の「Welcome to Australia」くらいしか分からなかったが、原っぱで飛び跳ねながら演奏していて、挿入されている映像もなんかふざけていて好きだ。
パンクロックには歴史があるけど、90年代以降は表現の幅がひろがってユーモアも出てきたように感じる。
LOCAL RESIDENT FAILUREは2007年に結成されたバンドで、ドラムのKye SmithはYouTubeで様々なバンドのドラムカバーをアップしているYouTuberでもある。
むしろYouTubeの方が有名なのかもしれない。
Kye SmithのYouTubeは知っていたけど、バンドの音楽は聞いたことがなかった。
なのでさっそくこの曲が収録されているCDをポチって買ってみた。
15曲収録されているCDだが33分で終わる早さです。1曲平均2分程度。
このCDを買うきっかけになったMVの曲名は「Where the Bloody Hell Are Ya?」
これは2006年にオーストラリアで1億8000万豪ドル(約155億円)を投じて行われた観光キャンペーンからきている。
その観光キャンペーンのネーミングは「So where the bloody hell are you?」で日本語にすると「そんで、あなたはどこにいるの?」という感じ。
“bloody hell”というのはfuckingとかshitとかと同じで強調する表現のこと。
日本でも若い子が「ばちくそうまい!」とか「くそやばい!」とか言うみたいな感じ。
オーストラリアでは比較的日常的に使われる表現らしい。
このへんはニュアンスが難しいがあまり汚い表現として使われているようではないみたいです。
国が行ったキャンペーンのフレーズだから当たり前といえば当たり前ですが。
ただ「あなたどこにいるのよ?」では意味がわかりません。
意味合いとしては「どこにいるの?(そんなとこにいないでオーストラリアに来いよ!)」というメッセージの観光キャンペーンなのでしょう。
それでは歌詞の解説です。
観光キャンペーンのフレーズをつかった曲名なのでオーストラリアの良いところをプレゼンする曲かと思いきや、全体的に彼らの母国オーストラリアをdisっている内容です。
和訳がないので意味が取りづらい部分もあるのですが。
とりわけ人種差別について反対しているメッセージが多いです。
I wanna start a…
Country, where we’re not racist.
Where we give a shit about issues and we’re vegetarians.
I would banish all rednecks across the sea to New Zealand.
Where they’ll eat the fish and chips and play rugby.
「おれはこんな国をはじめたい、そこでは人種差別するやつはいなくて、みんな国の問題を気にしているしベジタリアンだ。そしたらおれは全てのレッドネック達を海をこえてニュージーランドまで追放してやる、そこでやつらはフィッシュアンドチップスを食ってラグビーをするのさ。」
これで曲をしめています。
レッドネックは白人至上主義の人種差別者のことです。「give a shit」は汚い言葉ですが「気にする」という意味になります。
海外のパンクバンドは国に対しての反対メッセージを歌詞にのせていることも多いです。
曲全体の歌詞がわかるとMVの見え方も変わってきておもしろいですよ。