No Use For A Nameはアメリカのメロディックパンクバンド。
90年代を代表するアメリカパンクバンドのひとつだが、2012年7月31日にボーカルギターのTony Sly(トニー・スライ)が亡くなり、同年にバンドの解散を発表した。
1995年にリリースされた「¡Leche Con Carne!」というアルバムに収録されている「Soulmate」はバンドを代表する曲のひとつである。
曲名の「Soulmate」は(基本的には異性の)気の合う人・運命の合う人というような意味になる。
soul(魂)とmate(仲間)を組み合わせたニュアンスの言葉だ。
Tony Slyが亡くなった後、数々のバンドがNo Use For A Nameへ送るカバーソングを演奏したが、日本ではken yokoyamaがこの楽曲を演奏して公式にYou Tubeへアップされている。
No Use For A NameはかつてHi-STANDARDでアメリカでツアーをしたり、ken yokoyamaとしての活動でも日本で共演しているバンドだった。
かつての盟友に送る姿が曲名の「Soulmate」と重なってグッとくる。
全体的にくらい歌詞の曲なんですが、一部引用してみてみましょう。
The little voice inside your head, annoying and confusing
That somehow tells you what to do
Socially you’ve lost your mind and basically you’re out of time
You try to build so much it breaks on you
What that means you’ll never have a clue
頭の中の小さな声がうっとおしくて混乱させる
どういうわけか何をするべきかを言ってくるんだ
きみは社会的に心を失って、基本的には時間切れだ
きみは必死に何かを築こうとしているけど、それは逆に崩れてはねかえってくる
それが何を意味するか、きみには決してわからない
曲中の人物が何かに蝕まれていくさまを表現したような歌詞です。
実はこの曲中には「soulmate」という言葉は一切でてきません。
そして歌詞の中に性別に言及する表現もないのですが、曲名では基本的に異性を表現する際に使う「Soulmate」となっています。
MVを見直してもらうと映像の主役はある女性として焦点を当てられています。何か曲のモデルになった女性がいたのかもしれません。
そして、海外のサイトでこの曲の歌詞をレビューしているものがありました。
サイト内でも歌詞について言及しているのですが。
I think that the line “you try to build so much, it breaks on you” describes how we can spend so much energy trying to build walls around ourselves for protection.
「”you try to build so much, it breaks on you”という歌詞の一節は、自分を守るために壁を作ることにどれだけ私たちがエネルギーを使っているか表現しているんじゃないか」というようなことが書かれています。
曲中では”Socially you’ve lost your mind”という表現もあったり、なんとも意味深な曲となっています。
ポップパンクは英詞で歌われるメロディーも素敵ですが、意味が少しだけでも分かることで曲の感じ方も変えられる点も魅力のひとつです。
最後に紹介したサイトから引用を。
“What that means?” I don’t know exactly, but I think I have a clue…
「”それが何を意味するか?” 僕には正確にはわからないけど、少しの手がかりはあると思うんだ」